元気な毎日を送り続けるために。核酸の力を知ろう!
風邪をひきやすくなったり、元気が足りないと感じることはありませんか?そんな時は生命の根源物質といわれる核酸の力を見直してみましょう。
私たちの健康を支える核酸
核酸は、身体の細胞一つひとつに存在する成分で、遺伝情報を伝えるDNA(デオキシリボ核酸)と、DNAの情報に基づいてタンパク質を合成するRNA(リボ核酸)の2つがあります。タンパク質は、筋肉や骨、臓器、ホルモンなど人間の身体の約20%を構成する物質です。つまり、タンパク質をつくり出すうえで重要な役割を担っている核酸は、健康な毎日のために欠かせない栄養素といえます。
あなたの理解度チェック!
どれくらいご存知ですか? 知っている項目をチェックしてください。
- タンパク質は生命活動に欠かせない三大栄養素のひとつである
- ヒトの身体は水分が約60% 、次にタンパク質が多く、約20%を占めている
- 筋肉や骨、臓器、皮膚などの身体を構成する主成分はタンパク質である
- 身体のなかで働く酵素やホルモンの一部、免疫にかかわる抗体もタンパク質である
- 体内のタンパク質は20種類のアミノ酸が結合してできている
- 食事から摂取したタンパク質は、体内でアミノ酸に分解されて吸収される
- 分解されたアミノ酸は、全身の細胞内で再び必要なタンパク質に合成される
- 細胞内のDNAにある「遺伝子」は、アミノ酸配列の情報で、遺伝子はタンパク質の設計図ともいわれる
- 遺伝情報がDNAからRNAに転写され、アミノ酸が結合し、タンパク質がつくられる
- DNA(デオキシリボ核酸)・RNA(リボ核酸)は細胞核のなかにあり酸性であることから「核酸」と呼ばれる
核酸をつくる力は年齢とともに衰える?
核酸が体内でつくられる経路は、肝臓でアミノ酸などを原料につくられる「デノボ合成経路」と、食事から摂取した核酸や、体内で分解された核酸成分を再利用して合成する「サルベージ経路」の2つ。肝臓の機能は加齢とともに衰えるため、デノボ合成の力は年齢とともに低下すると考えられています。健康的な毎日のためには、核酸を多く含む食品を積極的に摂ることが大切です。
ヒトの脳細胞RNA量の加齢変化

脳神経疾患のない生後11日から91歳の患者から得た病理検体の脳組織における細胞質RNA含有量
Mann et al. 1974, Brain, 97, 481-488
積極的に摂りたい核酸を多く含む食品
核酸は、肉や魚介類、豆類などの食品に多く含まれています。なかでも特に核酸を多く含んでいるのが、サケの白子。健康のためには幅広い栄養素をバランスよく摂ることが基本ですが、核酸不足が気になる場合は、サプリメントをとり入れてみるのもおすすめです。
NEWS!
今後の核酸研究に期待!
人生100年時代の健康に貢献する核酸の働きが注目され、あらゆる角度から、さまざまな専門分野の研究が進められています。特に注力されているのが、DNAは「抗酸化」、RNAは「エネルギー産生」に着目した研究です。DNAとRNAの協調についても研究が進められており、さらなる「元気・活力」に対する期待が高まっています。
核酸豆知識
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核酸の発見は1869年
核酸の研究は遺伝子情報に関するものから始まりました。その後免疫力にかかわることがわかったことから、近年は栄養素としても注目されています。
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赤ちゃんの健やかな成長を支える核酸
販売当初の粉ミルクで育った赤ちゃんは母乳で育った赤ちゃんと比べてアレルギーや下痢が多かったことから研究・改良が進められ、20世紀後半には、粉ミルクにも核酸が配合されるようになりました。