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2012年3月トリプルスターディレクター会議講演レポート (新将命 氏)

株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長 新 将命氏 特別講演 「事業を伸ばすリーダーの条件」

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私が尊敬する日本の経営者は、東の本田宗一郎、西の松下幸之助です。松下幸之助の有名な言葉、「成功している会社は、なぜ成功しているか?」「成功するようにやっているからだ」、「失敗している会社は、なぜ失敗しているのか?」「失敗するようにやっているからだ」。松下幸之助じゃなかったら『アホか!』と言われるかもしれません。
 私はこれまで、アメリカの「ジョンソン・エンド・ジョンソン」「コカ・コーラ」、イギリスの「シェル石油」、オランダの「フィリップス」など、グローバル・カンパニーで社長などの役職を経験してきましたが、勝ち残っている会社には多くの共通項があります。どんな国の会社にも、どんな規模の会社にも、勝ち残っている会社には、あまねく「原理」「原則」があります。その対局にあるのは「我流」「自己流」。しかし、それだけにしがみついていると、どこかで天井にあたってしまい、それ以上は伸びない。そんな時には「原理」「原則」に立ち返り、それらを学びさらなる飛躍を目指してもらいたいと思います。


原点はヒト。経営者品質と社員品質が重要な要素


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勝ち残る事業創りの流れは、「経営者品質」→「社員品質(満足)」→「商品・サービス品質」→「顧客・社会満足」→「業績」→「株主満足」のサイクルで繰り返すことが「原理」「原則」です。原点はヒトにあります。
 経営者の品質が高いと、時間の経過とともに、社員の品質が高くなります。経営品質とは、マネージメント力、リーダーシップ、倫理観。社員品質に重要な要素は、「スキル」と「マインド」。
 「スキル」とは仕事力のこと。営業なら、人間関係能力、折衝能力、売り込み能力です。そして、「マインド」は人間力です。人間力をカタチ作る最も重要な要素は「信頼」「尊敬」「意欲」の3つです。ウソをつかない、約束を守る、言行一致、有言実行の人は信頼され、尊敬されます。一方、意欲には「本人の意欲が高い」「人の意欲を高める」の2つの意味があります。
 社員品質が高い人は、仕事ができる上に、信頼も尊敬もできる、その上にやる気満々で、人の意欲も高めることができる「優れ者」です。


誇り、達成感、自己実現で「わくわくモード」


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社員の満足度には、「良い満足」と「悪い満足」があります。悪い満足とは、「リーマンショック、3.11、タイの洪水、ギリシャ危機。だから、業績が悪くてもしょうがない。まーえーやんか」といった安易な現状是認。
良い満足とは、自分の仕事や会社に対して誇りを持って、自分の目標を実現して達成感得ることができ、仕事を通して自分を磨くことができること。社員の良い満足とはイヤイヤ働くのではなく「ワクワクモード」で働けることです。
スキル・マインドが高く、ワクワクモードな社員は、やりたいことをやっている、それが人から評価されている、そして収入に結びついています。


人ザイには4タイプがある


1)仕事が非常に良くでき、そのうえに人間的にも優れていて、人から信頼され、尊敬され、仕事に対するやる気も高い人。会社の成長、発展の「財産」となる『人財』。2)上司から指示や命令を出せば、それを正しく理解でき、実行に移す。スキルはあるから、結果を出し、目標を達成することもできる。しかし、自分から手を挙げないフォロアー(追随者)。言われるまでは動かないで、ただ「存在」している『人在』。3)やる気満々だけど、スキルが足りないビギナー。「原材料」といえる新入社員たちは『人材』。4)仕事もできないし、人間的にも尊敬されていないし、上司の言葉とは逆の方向に引っ張ってしまうルーザー(敗北者)。会社に対して「罪」を形成しかねない『人罪』。


リーダー人財のスキル「リーダーシップ能力」


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売上のために上司が部下のお尻を叩き、目先の利益追求に走り続けると、部下は精神的な疲労を起こしてしまいます。疲労感、疲弊感、閉塞感の平成の3Hです。これは、企業が短期目標だけを追った結果、理念や夢を忘れてしまっているからです。リーダーには「方向性を明示」するリーダーシップ能力が必要です。
『方向性=理念+目標+戦略』。わかりやすく言えば、


1)今どこだ?(現状認識の共有)2)どうなりたい?(理念・目標)3)何をどうやる?(戦略・戦術)4)どうなった?(PDC=プラン・ドゥ・チェックのCによる評価・学習・反省・改善)


を絶えず問いかけ、方向性を示すことです。


リーダー人財のマインド「情熱を燃やし、持続する」


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「情熱がなければ、偉大なことは何一つ達成できない」。アメリカの思想家ラルフ・ワルド・エマーソンの言葉です。情熱とはトップのやる気。そして、情熱には①自燃型②可燃型③不燃型④消火型⑤点火型の5つの型があります。ビジネスマンの80%以上は、誰かがそばに来て、マッチを擦ってくれれば燃える可燃型です。
リーダーの条件は、メラメラと情熱の火を燃やす自然型であり、可燃型人間にやる気を起こさせることのできる点火型です。情熱を持続させるためには「人生に目標を持つ」「短期と長期の納得目標を追い続ける」「情熱の火を分けてくれる人と付き合う」ことです。
「コツコツ、カツコツ」何か始めたら途中であきらめないで、コツコツと努力を継続することが、最終的にはカツ(勝つ、克つ)コツです。今日の自分は昨日までの自分の結果である。将来の自分は今日からの自分の結果である。よりよい将来をつくるために、スキルアップを図り、マインドを高める、すばらしい自分づくりを目指してください。

株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長 新 将命(あたらし まさみ)氏
2012年3月トリプルスターディレクター会議講演レポート (新将命 氏)

新 将命(あたらし まさみ)1936年生まれ。早稲田大学卒業。シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フィリップスなどグローバル・エクセレント・カンパニー6社で社長職を3社、副社長職を1社経験。2003年から2011年3月まで住友商事株式会社のアドバイザリー・ボード・メンバーを務める。
長年の経験と実績をベースに、国内外で「リーダー人材育成」の使命に取り組んでいる。希薄な虚論や空論とは異なり、実際に役立つ“実論”の提唱を眼目とした、独特の経営論・リーダーシップ論には定評がある。
著書は、現役経営者、若手リーダーの必読書となっている。『経営者の教科書』(ダイヤモンド社)、『伝説の外資トップが説く 働き方の教科書』(ダイヤモンド社)、『伝説の外資トップが説く リーダーの教科書』(武田ランダムハウスジャパン)など多数

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