健康セミナー/第9回全国大会講演レポート 塩田清二先生

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講演レポート 昭和大学医学部 アンチエイジング医学寄付 講座報告 塩田清二

私どもは研究により、活性酸素などが関与して発生する病気、すなわち神経疾患、関節リウマチなどに着目し、核酸がこれらの病気に対して予防治療効果があるのかについて、動物実験から明らかにしました。

まず、核タンパクの摂取によって、神経細胞死を防止できるかというテーマで実験を行いました。一度死んだ脳の神経細胞は二度と再生しないと言われています。それによって特に記憶、運動機能障害などが起こりますから、これは社会的に非常に大きな問題になってきています。核酸、核タンパクを摂取することによって、神経細胞死を防ぐことができるのではないかという仮定から、動物実験をスタートしました。実際にマウスを使った実験で脳梗塞を引き起こすと、核酸食を摂取したマウスの方が、明らかに生存率が上がるという結果が出ました。ここから核酸食を摂取していると、脳梗塞のような虚血性疾患を予防できるのではないかと考えられます。次に関節リウマチについてですが、この発症原因などは未だ分かっておりません。現在、日本国内で60万人、30〜50代で発症しています。しかも発症すると、非常に長い治療期間を要する病気です。関節に炎症が起きてくると、そこから関節の変形が起き、日常生活に支障をきたす病気であることはよく知られています。

私たちはこれについても、マウスに核酸食を与えれば関節リウマチが予防されるのではないかと実験を行い、結果、核酸食を与えると関節の炎症が抑制され、症状の進行が抑制されることが判明しました。別の実験で核酸食は、酸化的なストレスを抑制する働きがあることも明らかになりました。

これらの実験結果は、人でも同じようなことが起こると考えられます。核酸、核タンパクは生体にとって非常に有意義であると考えられます。リウマチ様関節炎の予防治療効果にも核酸は非常に有用であると言えます。核酸医療を再生医療の新しい技術とともに、統合的に使うことによってアンチエイジング効果が高まることを期待しています。

昭和大学医学部第一解剖学教室主任教授 同大学院研究科細胞構造分野教授 塩田 清二 先生
昭和大学医学部第一解剖学教室主任教授 同大学院研究科細胞構造分野教授 塩田 清二 先生
昭和大学ハイテクリサーチセンター、チューレン大学医学部客員教授を兼任。
研究テーマは、GPCRリガンドの機能解析、虚血性細胞死と再生医学