ニュートリゲノミクス(栄養ゲノム学) Vol.3

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全身の免疫力を高める多糖類の働き

私たちは毎日、食事からさまざまな栄養素をとっています。普段何気なく口にしている食品の中に、多糖類という成分が入っているのをご存じですか?今回は、きのこなどに含まれる多糖類について学びましょう。

種類も性質もさまざまな多糖類の世界

種類も性質もさまざまな多糖類の世界

体の中では日々、免疫機能が働いて病気の原因となる異物などを排除しています。そんな免疫機能を高めてくれる物質の一つが多糖類です。
糖質には単糖類、少糖類、多糖類などさまざまな種類がありますが、このなかで単糖類が鎖のようにいくつもつながった状態の物質を多糖類といいます。結合の仕方や分子量などによってその性質はさまざまです。

デンプン、グリコーゲン、セルロース

多糖類を含む食品とは

多糖類を含む食品とは

私たちは、毎日の食事で無意識のうちに多糖類を摂取しています。多糖類がもっとも多く含まれているのは、穀類やイモ類、豆類など食物繊維が豊富な食品です。なかでもきのこ類に含まれる多糖類は、腸管免疫を刺激するため、全身の免疫力を高める働きがあるといわれています。

免疫力を高めるきのこ類の多糖類

きのこをたくさん食べて、免疫力をアップさせましょう。

ビタミンD や食物繊維が豊富なことでも知られるきのこ類には、β-グルカンなどの多糖類が豊富に含まれているため、体に良いといわれています。きのこの種類によって、結合する糖の組み合わせが異なり、その機能や性質に違いはありますが、どの多糖類も腸管免疫の活性化に役立っています。β-グルカンが多く含まれるのは、しいたけ、まいたけ、メシマコブ、霊芝(れいし)、アガリクスなどのきのこ類です。

全身の免疫力が向上するしくみ

腸内細菌によって部分的に分解されたβ-グルカンはM細胞を通してその情報がヘルパーT細胞に伝えられます。最近ではM細胞を通さず、樹状細胞がβ-グルカンなどの情報を直接取り込む可能性も報告されています。

きのこ類に含まれるβ-グルカンなどの多糖類は、どのように腸管免疫の活性に役立っているのでしょうか。きのこ類に含まれるβ-グルカンなどの多糖類は腸内細菌によって部分的に分解され、パイエル板を刺激したり、パイエル板のM細胞を通して樹状細胞やマクロファージにとりこまれます。その情報がヘルパーT細胞に伝えられて、全身の免疫系が活性化するというしくみになっています。

きのこ類の驚くべき抗酸化作用

きのこ類はどんな料理にも合い、低エネルギーという点も魅力です。

きのこ類は、免疫の活性だけでなく抗酸化作用が高いことでも知られています。活性酸素は、私たちの体をサビつかせ、ガンや生活習慣病など、さまざまな病気の原因になります。免疫力が低下すると活性酸素がたまり、活性酸素がたまると免疫力が低下するという悪循環に陥りますが、きのこの成分は強い抗酸化作用で、この活性酸素を除去してくれるのです。皆さんもこの秋は、きのこパワーで健康を手に入れてみませんか。